シマノ公式が糸巻きについての動画を配信 その真意とは? 超密巻きとの関連アリ!?

コラム
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シマノ公式がYouTubeでリールへの糸巻きについての動画をアップしました。

4分弱の動画で、概要欄には親切にタイムスタンプ付きで事細かく順を追った説明が記載されています。

参考になる動画ですので、特に初心者の方はご視聴されることを推奨します。

しかし、動画を見た視聴者からはすでにアンチ寄りのコメントが多数見受けられ、24ツインパワーをモデルとして説明していることから、一部から超密巻きとの関連性を疑う声も上がっており、何か深読みしてしまう動画内容となってしまっています。

ライバル社であるダイワが先に販売を開始した24セルテートの売れ行きが順調の中、対抗機種である24ツインパワー発売目前のこのタイミング。

シマノの真意とは? 超密巻きとの関連性は?

そもそも、どうして超密巻きが話題に上がると荒れてしまうのか。

歴史的背景も踏まえて見ていきましょう。

 密巻きステラの歴史 始まりは遡ること20余年

超密巻きが搭載された22ステラ

22ステラで実装されたスーパースローオシュレートを備えたいわゆる超密巻きモデル。

実は、このスローオシュレートという機構は24年前、受注生産であった00ステラで初めて採用された技術でした。

その後も01ステラ、04ステラ、05ツインパワー、06ツインパワーMgまでこのスローオシュレートが採用されましたが、ユーザーからあまりに多くのライントラブルのクレームがあり、07ステラ以降封印されてしまいました。

当時のこの流れを悪く思ったのか、07ステラは打って変わってクロスラップ方式を採用。ラインをクロスさせながら巻き取ることで、平行巻きに比べ上糸が下糸にラインが食い込みにくく、密巻きのように上糸と下糸が同時に放出してしまうことが少なく、ライントラブルは激減したのです。

しかし、クロスラップ方式は平行巻きに比べるとラインの摩擦抵抗が大きくなり、飛距離が損なわれてしまうデメリットがあります。

クロスラップ方式の10ステラ。

シマノはこれを補うべく、スプールエッジを滑らかにし、ライン放出時の摩擦抵抗を抑えたAR-Cスプールを開発。クロスラップ方式×AR-Cスプールにより、飛距離を損なうことなくライントラブルも軽減させたステラは、ユーザーから再び評価され、世界最高峰のリールと評されるようになりました。

そして時を経て、レジェンドアングラー村田基の要望もあり、再びこの密巻きを超える超密巻き、スーパースローオシュレートを搭載した22ステラが開発されることとなったのです。

ちなみに00ステラはハンドル7回転で1回オシレートしますが、22ステラはそれを超えるハンドル8回転で1回のオシレートとなります。

密巻きを超える超密巻きと呼ばれる所以はこれで、00ステラを上回る平行巻きを実現しています。

そして再び荒れる超密巻き 賛否両論のそのワケとは

クロスラップ方式に転換してから十余年、22ステラにスーパースローオシュレートが採用されたことで、再び密巻きが注目されることとなりました。

00ステラや04ステラなど、当時まだ開発されていなかったライントラブルを低減させる技術も新たに開発されており、今度こそは!と誰もが期待したことでしょう。

しかし結果は皆さんご存知の通り。吹き荒れる嵐。鳴りやまぬ雨。轟く雷。消えぬ炎。

トラブルの原因を技術の問題と一蹴するベテランアングラー、そうは言っても他の機種ではトラブルを起こさないとまた別のアングラーが、ラインを巻き替えたり自身の技術を磨けと自称ベテランアングラーが、では汎用機とは(哲学)と筆者が、ああではないこうではないと、超密巻き賛成派と反対派が真っ二つに割れ、2年経った今でも鎮火することなく、互いの主張は平行線を保ったままとなっています。

当然、シマノ公式や契約しているプロたちが何かしらリールに問題があるということを認めるはずもなく、そしてそれら不満を持ったユーザーひとりひとりに寄り添い、トラブルの原因を突き詰めることなど物理的にできるはずもありません。

シマノにはこうであって欲しい

ライントラブルを起こす人と起こさない人の違いは何なのか、原因は何なのか解っていないのが現状です。

解ったことと言えば、どうやら原因は1つではないこと、技術を持っていても使用環境によりライントラブルが頻発してしまうケースがあるということです。

今回のシマノの糸巻き動画は、これらライントラブルの原因と考え得るものをひとつひとつ消していくべく出した打開策のひとつなのではないかと思っています。

というかそうであって欲しい。汎用機と謳って販売している以上、使用するのはプロやベテランばかりではない。趣味で釣りをやっている人がほとんどでしょう。

このような動画を出すことで使用者の質を上げ、それぞれのトラブルの原因をひとつひとつ消していく。

もうそうするしか解決方法はないのではないでしょうか。もしくは密巻きを棄ててクロスラップ方式に戻すか。

しかし、スーパースローオシュレートを採用して攻めているのは世界中にシマノだけ。

できることならこの機構は棄てず、汎用機にふさわしい誰が使っても納得のリールを開発していただきたい、そう願っています。

コメント

  1. 釣犬キワワ says:

    村田さんがステラの開発に関わるのはこれが最後ですなんて話してた気もします🙄

    言われてみれば密巻きにチャレンジしてるのはシマノだけですよね🤔いつかこの技術の完成型ができる事を願ってます✨

    • turiamp turiamp says:

      キワワさんコメントありがとうございます!
      そういえば村田さんそんなこと言ってましたね🤔
      今後、誰に引き継がれるのか期待したいです🫡

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